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本研究室でいっしょに研究しませんか?(情報学部情報学科2年生向け)
卒研テーマリスト
本研究室では、コンピュータを利用した教育・学習支援のための要素技術とアプリケーションの開発を柱としています。皆さんに馴染みのあるGoogleクラスルームとか、Zoomなどは「コンピュータを利用した教育・学習支援」アプリケーションの一例です。支援対象となる分野や利用している技術は、下記のとおり多岐にわたります
→ 研究プロジェクトページはこちら (あまり内容がありませんが・・・)
1.ラーニングアナリティクス:対面授業とメディア授業における学習行動分析
ラーニングアナリティクスでは、対面授業とメディア授業の2つのシナリオにおいて、学習者の行動データを収集し、その解析を通じて学習の質を高めるための手法とツールの開発を行います。
対面授業における学習行動分析(クラスルームアナリティクス)
対面授業では、学習者がどの課題に取り組んでいるか、何をしているのか?、どの項目にどれだけの時間を費やしているかなどのデータを収集するツールを開発し、分析します。これにより、授業中の学習ペースや理解度、集中度を評価するための指標を明らかにします。また、機械学習や統計処理の技術を活用し、学習行動パターンを分析することで、リアルタイムでの学習支援や効果的な授業設計への示唆を提供します。
メディア授業における学習行動分析(イーラーニングアナリティクス)
オンライン授業やメディア授業においては、学習者が講義動画や教材をどのように利用しているかに焦点を当てます。具体的には、動画の視聴時間や頻度、一時停止や巻き戻し、特定の部分の繰り返し視聴などの行動パターンを分析し、学習者の理解や関心を把握します。さらに、動画の長さやインタラクティブな要素の有無など、動画の設計や配信方法に関するインサイトを提供し、教育的な効果を高める戦略を教育者に提案します。
これらのラーニングアナリティクスは、対面・メディア授業における学習行動の違いを考慮し、それぞれの学習環境に応じた効果的な学習支援の実現を目指します。
2.モーションセンシング技術と動画像処理技術を利用した身体行動の計測と学習支援への応用
本研究では、モーションセンシング技術と動画像処理技術を活用した身体行動の計測と、これを基にした学習支援への応用をテーマとしています。RGBカメラおよびデプスカメラ(例:Kinect)、視線センサー、IMUセンサー、マイコン(M5Stack、Arduinoなど)、といったデバイスを用いて、学習者の行動を多角的に計測し、そのデータを動画像処理、テキストデータ処理、音声認識、物体認識といった技術で解析・解釈することを目指しています。最終的には、これらの解析結果を教育支援アプリケーションに組み込み、学習活動の効率化や質の向上を支援します。
対象とする支援領域としては、
楽器演奏(ドラム、ギター)
プレゼンテーション(講義進行)
スポーツ(縄跳び、スクワット、バスケット)
医療・看護(車椅子、松葉杖)
ラジオ体操
器械体操
e-Sports・ゲーム
などが今までの実績ですが、この限りではありません。
3.教材・学習コンテンツ分析による学習支援
学習ログを活用した個別学習支援
学習者が学習過程で生成するログデータ(学習内容、進行状況、理解度、時間配分、閲覧パターンなど)を活用し、各学習者に適した個別の支援を行うアプローチです。この支援方法では、ログデータを解析することで、学習者がどの項目でつまずいているか、どのトピックに多くの時間を割いているかなどの詳細な学習パターンが可視化されます。さらに、個別の学習ログから抽出したデータに基づき、各学習者の理解に応じた課題や補助教材を推奨したり、学習ペースの調整が行われるため、学習者が自己のニーズに沿った効率的な学習を進められるよう支援します。
個別学習支援のためのシラバスや教材の分析
シラバスや教材を個別学習支援に応じて分析・最適化することで、学習者が必要とする内容を効率よく学習できるよう支援するアプローチです。具体的には、自然言語処理を用いてシラバスや教材内の内容を構造化し、学習者のレベルや理解度に基づいて教材の順序やトピックの関連性を評価します。さらに、特定の学習者に対しては、教材内の説明や事例をカスタマイズしたり、適切な補足情報を提供することで、理解を助ける構成を整えることが可能です。この分析により、異なる学習背景を持つ学習者に対しても、より効果的でアクセスしやすい学習環境を提供できるようになります。
4.その他補足
教育を意識した研究が中心ですが、上記の研究テーマに関わらず、皆さんのアイデアを活用した研究テーマができたらなと思ってます。テーマにリアリティを感じてもらわないと、指示待ちになり研究は進まないからです。
先生が新しいもの好きなので、面白そうなものがあればやってみようかというスタンスです。機械学習やデータマイニングなどの技術は積極的に採用します。ロボット(SOTA)がありますので、SOTAと連携によるアプリケーション開発も進め、リアルとサイバーを融合した教育支援を図りたいですね。ChatGPTは積極的に使いたいです。
ゼミの指導方針・運営・様子
研究室の雰囲気
研究エリアは2Fの一番奥(実世界コンピューティングエリア)にあります。
計算サーバPC(Windows)1台、開発用PC(Windows)1台あり。
ドッキングステーションに接続することで、各自のMacbookをデュアルディスプレイ環境にできます(計算サーバへも接続可能)
3年生11名、4年生6名、院生3名(M2:1名、M1:2名)が所属しています。
院生はM2が理工・電気電子出身、M1は理工・情報出身です。4年生は理工・情報学身です。
4年生は全員就職しますが、来年度は他所から院進学者が1名来ますので、M2:2名、M1:1名、4年生:11名の予定です。オープンキャンパスを含め、学内イベントなどは積極的に出展・協力するスタンスです。皆さんにもお手伝いの仕事が回ってきますが、良い経験を得る機会になるでしょう。イベント好きな人はおすすめかも知れません。
ゼミ・研究指導について(主に4年次以降の話)
全体としての対面ゼミは週1を原則としていますが、それ以外の日も研究指導は可能です。
ビデオ会議やオンデマンド動画を活用したハイブリッドな研究指導を積極的に行います。これは、けして「ラク」できるのではなく、「研究室に来れなかったので報告できませんでした」「ミーティングに参加できなかったので知りませんでした」というような逃げ道はありませんよ、、、という意味です。自宅にいるなら自宅でできる研究をしてもらいますし、大学に来れなくても動画などを用いて進捗報告はしてもらいます。
先生自体がプログラミング好きなので、それなりにデバッグにもつきあってくれるでしょう。
基本的には積極的に先生とコミュニケーション(報連相)をとってくる学生を優先して指導します.報連相のない学生は私の方から積極的には関与しませんので、忘れられないように注意してください。わからないことや知りたいことがあれば,どんどんアポをとる、質問をする、ミーティングを設定するなど...先生が忙しそうにしていても懲りずに相談する(皆さんにはその権利があります)。。。。そんな学生を求めます。
就職・進学について
残念ながら、どこかの会社にバリバリコネクションがあるとか、そういうのはありません。まあ、あったとしても優秀さを感じさせない学生を推薦することはありません。
履歴書、面談指導はやります。。。が、頼まれないとやらないので、積極的に相談してください。
他大学院への実績は、進学・就職ページのとおりです。従来、他大学進学者には、他所に出ても恥ずかしくないようにしっかり鍛えてきましたが、ここ最近は他大学に進学が決まって満足してしまう傾向がでてきており困惑しております。別に他大学進学者に冷たくするつもりはありませんが、上記に書いている通り、報連相のない学生は私の方から積極的に関与しませんので、大学院合格燃え尽き症候群になりそうな人は、うちに来ないほうがいいです。せっかく合格しても、進学してから大変なことになります。
求められる知識・身につけることができる知識
開発言語はPythonが中心ですが、研究内容によっては、C#やJavaなどの言語の利用もありえます。研究テーマに応じて
クラウドデータベース(AWS DynamoDB)
動画像処理ライブラリ (OpenCV,MediaPipe, OpenPose)
統計処理・機械学習ライブラリ(Pandas, Tensorflow)
等のライブラリを適材適所で利用します。
3年次の応用基礎学ゼミナールの内容
卒研テーマぎめの準備期間として、文献サーベィによる関連研究の調査や・技術調査(各種ライブラリの使い方の理解)が中心です。皆で文献を読んだり、各自で個別の課題をするなどがあるでしょう。院進学予定者には、3年次の3月くらいに発表してもらえるのが理想です。