オープンソースフレームワーク利用のススメ
本研究室では,オープンソースのフレームワークを可能な限り利用するようにしています.その理由ですが,思いついたことをささっと書いてみました.
1.プログラム規模の肥大化と開発速度の向上
私が学生だったときに比べると,研究等で開発するシステムのプログラミングに関わる知識や作業はあきらかに肥大しています.これらをゼロから勉強ていると何もできません.オープンソースフレームワークはそれを助けてくれます.
2.実装方法の洗練化と保守
フレームワークを利用することで,実装方法はある程度共通化され,プログラムの品質もある程度保証される点は見逃せません.学 生さんに好きに作らせると,個々によってシステムの実装モデルがバラバラになり,可読が困難となることが多いです.システムは動いてるけど,それを再利用するのは難しいというのが現状で,研究の継続性が損なわれます.
独自のフレームワークを実装するというのも一つの手でしょう.大学としてはそういうスタンスも大切だと思います.しかし,その フレームワーク自体の設計や保守という手間が出てくる点は見逃せません.フレームワーク1つを考えるだけでもかなりの労力がいる.それを研究ネタにするの ならそれでもいいが,あくまでも道具として考えるのであれば,オープンソースで世界のどこかで偉い人が作ってくれるのを使うのがはるかに効果的です
3.フレームワークから学ぶ
オープンなフレームワークを使ってみると良くできているなーということに気づきます.そこから,理想とすべきシステム設計の仕方というのが学べま す.もちろん完璧ではないですから,そういった欠点を知ることもできます.
オープンソース利用の欠点
フレームワークの修得と理解に時間がかかるということですね.それを教える人材は必ず必要です.ただし,適切な教材を用意し,一度マスターさせれば 開発効率はそこからグングン上がります.